南極へ行った樺太犬(カラフト犬)

実はシロクマ派

2018年11月20日 16:45




日本が初めて南極で越冬した際、犬ぞり用に樺太犬(からふとけん)を一緒に連れて行きました。

タロとジロは、日本が初めて南極に越冬した時に一緒に連れていった樺太犬の内の2頭です。探検の殿堂が記念している西堀榮三郎さんと一緒に「宗谷」に乗って南極まで行き、越冬中は犬ぞり部隊として活躍しました。

越冬終了後、第一次隊と入れ替わりで基地には第二次越冬隊がやってくる予定でしたが、大変な悪天候のために「宗谷」は昭和基地に辿りつくことができず、2次隊の越冬は断念。なんとか第一次越冬隊員たちは収容できたものの、12頭の樺太犬たちを連れ帰ることは叶わず、犬たちは鎖に繋がれたまま南極大陸に置き去りになりました。

それから1年後、第三次隊が南極大陸に戻ってくると2頭の樺太犬の生存が確認されました。
それがタロとジロです。
今年の夏に開催された湖東図書館での連携展『エピソードで知る西堀イズム』で登場した北村泰一さんは第一次越冬隊に参加し、オーロラの研究だけでなく、犬たちの世話や訓練係としてもご活躍されました。その後、北村さんは第三次越冬隊にふたたび参加され、生き残った樺太犬と再会。2頭がタロとジロであることが分かったのも、子犬の事から2頭を世話していた北村さんだったからでしょう。

探検の殿堂前にある馬堤溜(うまづつみだめ)のほとりにはタロとジロの銅像があります。

このタロとジロは、南極の方向を向いています。
私は以前、このタロジロの銅像を使って腕立て伏せをしている人を見かけたことがあります!しっかり固定されているし、高さも腕立て伏せにピッタリなのかもしれませんね。さすがに成体のタロジロだったら腕立て伏せは難しいでしょう。

もう一つのタロジロはこちら。

探検の殿堂出入り口で、お客様をお出迎え&お見送りしてくれています。
ジロ(右)のほうは、足の先が白いです。いったい、いつからいるんでしょうか…

よく「剥製ですか?」と聞かれるのですが、ぬいぐるみです。
2頭とも剥製にはなっていますが、

タロ(左)の剥製は札幌市にある北海道大学植物園
ジロ(右)の剥製は東京にある国立科学博物館

それぞれ展示されています。一度見てみたいものですね~。

関連記事