よみがえった西堀邸の道具たち その1

実はシロクマ派

2018年05月10日 15:42

2018年3月21日(水)にリニューアルオープンした記念室では
生前の西堀榮三郎さんが使っていた色々な道具を
実際に見て、触っていただくことができます。


仕事の打ち合わせ以外にも実験や工作などに使われたテーブル
家族の団らんを見届けた暖炉
思い出のつまった引き出し付きチェストなど…

「来館者の方たちに、父のしていたように体験や工作を通して
試行錯誤する楽しみを感じてほしい」というご遺族の意向があってこそ
実現した空間でもあります。


西堀さん宅の表札
まるで西堀さんのお宅にお邪魔するかのような
そんな空間になっています。
(ちなみに表札のDr.E.E.Nishibori はもちろんEizaburou Nishibori という意味ですが
あれ?E が一つ多い?と気づいたあなたは観察力があります
このE は一体どういう意味なのか…もブログでお知らせしたいと思います。お楽しみに♪)


記念室ではできる限り実物資料をご用意していますが、なかには残念ながら
使えなくなった…壊れてしまった…、と思われていた道具もありました。

今回は、東近江市在住の方の手によってよみがえった
西堀邸の道具をご紹介します。

みなさまをお出迎えするカウベル
西堀邸では呼び鈴変わりに使われていました。

垂れ下がった紐を引っ張るとカランカランとなります。
カウベルと紐は、木の棒によって繋がれています。
しかし長年の経過により、カウベルと、木の棒をくくり合わせた部分が劣化しており
そのままでは鳴らしたりできる状態ではありませんでした。

そこで登場したのが東近江市在住の岡田勲(おかだ いさお)さん!

博物館とパートナーシップを結び、後継者を育成する事業
「からくり塾」のお師匠さんでもあります。

2016年には能登川博物館で茶運び人形や万華鏡の実演などもされました。
その時の様子はこちらからご覧いただけます↓
【第2回目】江戸時代の「匠の技術」を体感!からくり人形実演を開催しました!
http://notohaku.shiga-saku.net/e1282534.html

修理中の岡田さん


慎重に細い紐を巻きなおします。


修理完了です!!

風合いもピッタリで、全然違和感がありません。
西堀邸のカウベルは岡田さんの手によって見事よみがえりました。
岡田さん、ありがとうございました!

記念室には、こんなふうに誰かの好意や協力によって
よみがえった道具たちもたくさんあります。
それを知ると、記念室を違う視点から楽しめるかもしれません。

みなさんも、記念室にお越しいただいた際には
ぜひカウベルを鳴らしてみて下さい。

カランカラン


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