ミズノ博士に聞いた!金のギンブナと銀のギンブナの謎

先日、ブログでお知らせした、能登川博物館で飼育されている金色に変色したギンブナですが、その謎について詳しい方に聞いてみました。ブログの掲載を快諾してくださったので、みなさまにも金のギンブナの謎についてQ&A方式でご報告します。

今回お話をお聞きするのは、「夢はアユが楽しめる川!」ミズノ博士です。ミズノ博士、能登川博物館のギンブナの色が、黒から金色に変わりました。しかも、また黒色に戻りつつあります。魚の色が途中で変わるなんて、よくあることなのでしょうか?

はい、人間が年をとると様相が変わっていくように、「とても良くあること」です。だから、すごーく赤い金魚を買ってきても、色が落ちてしまうことが良くあります。逆に、銀色だった金魚が年をとって突然赤い色が出てくることもあります。

じゃあ、私が驚いただけで、さかなにとったらフツーのことだったということ!?

そうよ。
ちょっと体の色が変わったくらいで驚くなんて、ニンゲンって変なの!

(やっぱり目が怖い)それならどうして魚の体の色は、そんなに簡単に変わるのですか?

とても良いしつもんですね!
お魚さんは、きいろ、あかいろ、にじいろ(ぎんいろ)、しろ、くろ、の5色の色を組み合わせて体の色ができています。これらの色は遺伝、生息環境、興奮状態などによって、それぞれの細胞が小さくなったり、広がったりします。今回の体色変化は、黒色の細胞が優勢だったのが、黄色の細胞が目立つようになってきたのですね!

魚は5色の組み合わせで色が決まっている!?って、ちょっと待ってください。サバやサンマといった魚は青色だけど、魚が持っている色の細胞に青色はありませんでしたよね。じゃあどうして、青色の魚がいるの?

(ググりたいのを、グッと我慢)もしかして、にじいろ(ぎんいろ)という色の細胞は、ダイアモンドダストのように光を反射するのかも。お寿司屋さんで「光もの」とも呼ばれるし、サバやサンマは、にじいろ(ぎんいろ)の細胞による反射によって、青色に見えるのですか?

まさに、その通りです!
光の反射の色なんです。
空の色と発色過程は同じなんて素敵ですよね!

そういえば、去年開催した『好きを仕事に』で協力していただいた、ちょうちょ大好きアサノ博士にも、色の細胞そのものを羽根に持っている蝶々と、羽根が光を反射している蝶々がいるということを教えてもらいました。自然界には、いろいろな生き物がいますね。

金魚さんはもともとフナなので、すごく小さいころは黒っぽい子も多いのですよ。金魚や錦鯉がずっと同じ色が付いたままなのが不自然なのです。愛好家の皆さんは「色落ち」を防ぐために、赤色細胞の発色が良くなる餌をあげるなど、不断の努力で奇麗な体色を守っているです。

美しさの背後に努力アリ、ということですね。
遺伝、生息環境、興奮状態によって、簡単に魚の色が変わるそうですが、能登川博物館の金のギンブナは何がきっかけで色の変化が起きたんでしょうね

実は、遺伝だけでなく、おどろいたり、太陽に当たる場所、日陰の場所だけでも、細胞が収縮したり拡大するので、色が変わっているのですよ!

驚いただけでも!?
ますますあの水槽のなかで、金のギンブナに何があったのか気になりますが…、能登川博物館の金のギンブナが、何かの異常ではないと分かって一安心です。

次はどんな色に変わるのか、変わらないのか?じっくり観察して楽しんでくださいね!

ミズノ博士、今回は金のギンブナの謎について教えてくださって本当にありがとうございました。魚の体色変化や、その仕組みについても学ぶことができました。

こちらこそ、楽しい質問をありがとうございました。

ばいば~い。
能登川博物館に会いにきてね~
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