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Posted by 滋賀咲くブログ at

2022年の探検の殿堂―ダイジェスト―

探検の殿堂は12月29日(木)から2023年1月4日(水)まで休館です。

すでに年末年始のお休みに入られた方も多いでしょうか。探検の殿堂は昨日が仕事納めでした。

年末ということで、2022年の探検の殿堂(非)公式ブログの更新回数を見てみると、その数なんと37回!!365日の37日というわけですね、なんて少ないのでしょうか……。このブログ全然更新してねぇな!と思われたことでしょう。

なんだかんだやることに追われて職場の大掃除もしていませんが、この一年、どんなことがあったのかを振り返ってみます。

1月
雪がやばかった。
冬の探検の殿堂

かいてもかいても降り積もっていく雪…、終わりの見えない雪かき地獄でした(大げさ!)。来年は少ないことを祈ります。


2月
自分のカメラロールを見返してみたら、猫の写真しかありませんでした。
猫のせしろう

探検の殿堂の近くにある物産展「味咲館」のアイドル、猫のセシロウ。


3月
3Dプリンター講座を試験的に開催。
3Dプリント

始めて見た人はみんな釘付けになります。


4月
今年で開村30周年を迎えたヘムスロイドの展示がスタート!
ついでに今西錦司生誕120周年記念展もその影で始まっていました。
ヘムスロイドのある暮らし


オープニングセレモニーの様子です。
オープニングセレモニー




5月
探検の殿堂でも、3Dプリンターを2機購入しました。来年度は3Dデザイン部の創設を考えていますのでお楽しみに。
3Dプリント


ネット上でクリエイティブ・コモンズの3Dデータが公開されているので、それを使って試しにウサギやペンギンを印刷しているところ。



上手くいかないとこういったスパゲッティ状態になります。
失敗したペンギン

どうしよう…と思いつつ、止め方が分からないので最後までプリントしました。




ココロボで導入されたタコ焼き大のミニロボット・オゾボットを使った講座では、オゾボットを使って魚の動きを再現したり、絵を描くという新しい内容に挑戦しました。これが面白いんですよ!すごく綺麗なパターンを描いたりして、プログラミング以外の脳みそも使う感じです。


みんなで描いているところ。まるで現代アートの抽象画のようです。

講師の武藤さんが、子どもたちが飽きずに楽しめる方法を考えてくださりました。感謝です。


6月
ちなみにブログでもお知らせした青じそ栽培がどうなったかと言うと……
探検の殿堂の雑草を刈ってもらった時に大部分が刈り取られてしまいました。その悲劇の前に、ボスが収穫した青じそ+ミントをお湯で煮だした液体を飲ませてくれたのですが、昆布茶のような味がした覚えがあります。
青じそのだし汁


スウェーデンとの国際交流を目的にしたフィールドワーク第1回目を開催しました。
フィールドワーク



7月
生物学者の福岡新一先生が探検の殿堂にご来館されました。
福岡ハカセと今西と西堀

今西錦司の展示を見学に来てくださったのです。福岡ハカセは京都大学農学部の卒業生なので、今西錦司・西堀榮三郎の後輩。週刊文春で福岡ハカセが連載されている福岡ハカセの「パンタレイパングロス」(690回目)にて、来館の様子が書かれているので、ぜひチェックしてみてください。

翻訳を担当されたドリトル先生の書籍が発売されて間もないこともあり、福岡ハカセは蝶ネクタイを装備されていました。


はるばる新潟まで行き、日本スキー発祥記念館を見学。日本スキーの歴史やスキーの道具を見学し…
日本スキー発祥記念館



長野県に移動して今度は日本スキー博物館を見学したり…
日本スキー博物館



閉館時間ギリギリの市立大町山岳博物館に滑り込み館内を見学。
市立大町山岳博物館



生きたライチョウを見たり
ライチョウ



大町から立山黒部アルペンルートに侵入。憧れの黒部ダムを味わったり…
黒部ダム



ケーブルカーとバスという文明の利器を存分に利用して立山に到着し…
(山頂にある富山県立山自然保護センターの2階のライチョウ展示おススメ)
立山



バスに乗って下山後、立山砂防カルデラ博物館を見学。今西錦司が登った剱岳についてお話を聞いたり…
立山砂防カルデラ博物館



石川県の北陸ミサワホームにお邪魔し、林会長と西堀榮三郎のお話を聞いたりしました
北陸ミサワホーム



フィールドワーク2回目も開催。ヘムスロイド村周辺にある不耕起(耕さない)栽培の田んぼや、竹林を見学しました。とにかく日差しが強くて暑かった!今はその暑さが恋しい。
フィールドワーク2回目




8月
ヘムスロイド村のガラス作家土橋さんによるグラスハンドグラヴィール体験を開催しました。ペン型の研磨機でガラスの表面を削って、好きな模様や絵を書いて自分だけのグラスを作れます。



フィールドワーク3回目を開催。竹灯籠や竹とんぼなどの細工作りに挑戦しました。
竹とんぼ作り



音楽イベントも開催しましたね。
ipad純正のgarage bandを使って音楽を作りました。自分で楽器を選んでリズムを作って、アプリに元から入っているメロディーを組み合わせたら、あら不思議。なんかいい感じに音楽に聞こえる!!
ipadで音楽作り




9月
三回のフィールドワークが終了し、スウェーデンとの国際交流にむけて学習会を開きました。この日は学習会以外にも、昔ながらの稲の縄細工にも挑戦しました。これがまた難しい!
フィールドワーク三回目



野村源四郎さんが作られた縄製品たち。これ全部稲藁でできています。凄くないですか!?



薬草を使ってチンキを作ったり
チンキ



スウェーデンとの国際交流の様子。一度目の交流日は台風接近のため、急遽、各自自宅からZOOMをつないで交流しました。なかなか大変でしたが、無事に交流を終えられて一安心です。
国際交流会




10月
今年で最終回を迎える「美を拓くものたち展」。これまでと違い、309点もの小作品が集まっています。ギャラリートークが開催されたときの様子です。地元中学の美術部部員の子どもたちがたくさん集まってくれました。若手の出品作家さんも来てくださったので、普段なかなか聞く機会のないお話を聞けて、かなり盛り上がっていました。
美を拓くギャラリートーク


共催相手の「東近江の芸術を愛する会」の皆さんが、展示を盛り上げるために新たなキャラクターを考案されました。その看板は探検の殿堂だけでなく、八日市駅や能登川駅にも設置されています。
看板


西堀の語録が書かれた看板も
五六看板




11月
ヘムスロイド村の木工作家・田中さんが。西堀記念室の新しい写真立てを作ってくれました。木枠の色が違うのは、違う木の種類を使っているから。今は真新しい感じがありますが、これからどんどんと風合いがでてくることでしょう!
新しい写真立て




12月
ヘムスロイド村の作家の工房見学ツアーや、ちいさなたびいちで3D体験講座などを開催しました。残念ながら写真が残っていない。

下は鈴鹿山脈の3D模型を印刷しているところです。こうやって縦に出力することも出来るんですよ。国土地理院が日本の3Dモデルを公開しているので、それを利用しています。
鈴鹿山脈の3Dプリント

ちなみに9月に開催を予定していたイベント「地図の愛し方、教えます!」はもろもろの事情により、来年1月21日(土)に開催延期しました。若干名なら参加していただけるので、ご興味があるかたはお申込みください。


現在(12月30日)に至る

なんだか探検の殿堂というより自分の思い出のような気もしますが、この一年こんな感じだったんですね~。夏の遠出は夏休みだったんですが、今西錦司の展示制作のために出かけたようなもんですね。

私にとって2022年は、今西錦司の年でした。

展示を作って漫画を描いて…で気づいたらはや年の瀬。

みなさんはどうでしたか?

良いお年を。  

2022年12月30日 Posted by 実はシロクマ派 at 20:06日常

サポーター西堀榮三郎の活躍―大興安嶺編―


サポーター西堀榮三郎の活躍_表紙
サポーター西堀榮三郎の活躍_01
サポーター西堀榮三郎の活躍_02
サポーター西堀榮三郎の活躍_03
サポーター西堀榮三郎の活躍_04
サポーター西堀榮三郎の活躍_05
サポーター西堀榮三郎の活躍_06 title=
サポーター西堀榮三郎の活躍_07



キンさんウキッ!
(訳:1942年に今西さんらが北部大興安嶺の探検をしたときに、西堀さんがどんな協力をしたのかを紹介するで)



エテさんウキッキウッキー♪
(訳:西堀さんが三高の浪人時代に培った天文学の知識がこんなところで役にたってるなんて人生なにがあるか分からんもんや。それにしたって自分も忙しいやろうに西堀さんはホンマに優しい人♪)


クワさんウキキッ!
(訳:実はこの話には諸説あるんや)



キンさんエテさんウキ?
(訳:えっ?)




クワさんウキキッ!ウキャ!!
(訳:この漫画のエピソードは、『西堀榮三郎選集 別巻 西堀榮三郎追悼 人生にロマンを求めて』に収録されている藤田和夫さんによる文章に+αしたものなんやけど…)


キンさんウッキーウキ?
(訳:それがどうしたクワさん)



クワさんウーキキキ!ウキャっキャ、ウッキー!!
(訳:実は別の本では、全然違うふうに書かれているんや!
ジャーナリストの本田靖春さんが書かれた『評伝 今西錦司』っちゅう本。本田さんが、今西さんの関係者を尋ね歩いて証言などを聞き取って書かれた本でな、西堀さんの妻・美保子さんのお話が載ってたりして結構面白いねん。

ほんで、この本には藤田さんも登場していて、大興安嶺での天測の話が紹介されてるんやけど…。

その記述が…

藤田は東京電気に移っていた西堀栄三郎のところへ相談に行った。このように知恵を必要とするとき、今西グループが決まって頼りにしたのが西堀であった。
だが、何か聞けるだろうと東京まで出向いた藤田に、西堀はにべもなかった。

「わしゃ、そんなもん知らん。
お前、やったらできるだろう」


いまにして藤田はいう。
「あのとき西堀さんは、真空管の研究で一番忙しい時期だったんですね」

本田靖春『評伝 今西錦司』 p125


キンさんエテさん………。




クワさんウキャッー……
(訳:本田さんの本によれば、藤田さんは若手たちだけで苦労しながら天測技術を確立させていったとあるんや)



エテさんウギギっ!!
(訳:でもでも!西堀さんの追悼本の中では藤田さん本人が当時のこととか色々くわしく書いてはるやん!)



クワさんキッキ
(訳:漫画を描いてる人も、どういうことなんだろう?と疑問に思ってはったわ。)



エテさんウキ―
(訳:ううーん、気になるぅーーーー。真相は……、)



クワさんウキ
(訳:藪の中ってか)



キンさんウキッ!
(訳:まぁ、西堀さんが今西さんらによぉ協力してはったことは確かやから「藤田たちなら、自分の助けがなくても十分に解決方法を導き出せる」と判断しやはったんかもしれへんな)



不審者ちなみに漫画に出てくる陸上用簡易六分儀について、詳しい仕組みなどは冨田先生にお話をお聞きしました。冨田先生は、西堀さんと天文の関わりのときにも大変お世話になった天文学の先生です。きちんとした解説の文章もいただいたので、いつかどこかでご覧いただけるようにしようと思っております。



エテさんキンさんクワさんウキ!?
(訳:だれ!?)  

2022年12月16日 Posted by 実はシロクマ派 at 15:37マンガ・イラスト

第12回京大宇宙落語研究会の講演会に行ってきました

京大宇宙落語研究会_講演会

12月4日に開催された「京大宇宙落語研究会」に行ってきました。研究会の方からご紹介されたので、私もお邪魔させていただいたので、どんな様子だったのかを少しだけお伝えします。

落語会ではありますが、現役天文学者であり花山天文台台長である柴田一成先生による天文学に関する話や、これまでの会の軌跡なども聞くことができて勉強になりました。柴田先生は、花山天文台の台長に就任されてから、花山天文台閉鎖の危機や、大量に寄贈された山本一清先生の資料の保管先の確保など、なかなか資金面でも大変なご苦労の連続だったご様子ですが、それらをユーモアを交えつつお話してくださるので、とても親しみが持てる方でした。

組織のトップに立つというのは、良いことばかりではないのですねkao03

今回の京大落研テーマは「アマチュア天文学者の父」と呼ばれた山本一清先生でしたが、後半ではコズミックフロント制作者のお二人も交えて制作秘話などもお聞きできました。

コズミックフロントでは、一つの番組内でドキュメンタリーパート(ナレーションとか資料の掲示で進んでいく)とドラマパート(役者による再現ドラマ)がある場合があるそうなのですが、各パートにディレクター(担当者)がいらっしゃるそうです。探検の殿堂に西堀さんと天文の関係についてご連絡をくださったのは、このドキュメンタリーパートの方でした。山本先生をどういう側面から紹介するのか、どういった資料が利用できるのか、関係者は…といった諸々の条件を加味して、ドラマパートが制作される運びになったようです。

なるほどな〜

制作が決定してからは、各パートの台本を書くためにも、山本資料(山本先生が遺された大量の資料)の中から700冊を超える「天界」(山本先生が立ち上げた天文同好会・東亜天文学会の会誌)を読み込んでいくなどして糸口を掴んでいった、というお話もお聞きできました。私たちも大変お世話になった天文学者・富田先生のお名前も出てきました。コズミックフロントでも多大なご協力をされたようです。

山本一清先生の関係者や資料のお話なども聞ける貴重な機会だったのですが、天文が好きな人以上にも、番組制作や舞台美術などに興味がある人にもめちゃくちゃオススメな内容だったと思います。とくに時代劇とか、現代日本と違う時代の舞台を作るときに、どういった時代考証をしているのか、どうやって再現するのか、といったことが聞けてすごく面白かったです。

ドラマパートのディレクターさんが「(番組のドラマで)天文同好会立ち上げ時の写真が発見できた時、ヨッシャ!!と思いました」とかもう


分かる

ですよ。

そうなんですよ。

漫画にしろドラマにしろ、視覚的に表現しようとすると文字情報以外の考証がめちゃくちゃ大変なんです!どんな服着てたとか、どんな住環境だったのか、はたまか言葉遣いとか…、なので、写真というものは凄くありがたいものなのです。

ファンタジーではなく、実在のモノコトを取り扱う場合、資料以外の調査も意外とかなりの時間をかけていたりするものなのです。時代考証は間違いがないのが当たり前とされていて、間違ってたりすると、内容そのものが崩壊する場合もあるのが困りものです(ロミジュリの時代にスマホがあったら悲劇は起こらない)

なかなかこういう苦労をしている人と話す機会も無いので、話を聞きながら一方的な共感を抱いておりました。

分かる
心の中では首振り人形のようになってました。

とまぁ、ぐだぐだの苦労話は置いといて。

漫画と違ってドラマでは役者もスタッフもいますし、現実世界にセットを作らなければならないわけで、漫画とはちがう苦労もあるなぁと思いました。模型+CGで作られてると思った花山天文台の望遠鏡も、3Dプリンターを使って実物大で出力したとか!

月並みですが、自分もがんばろうと思いました。

物販


会場では、「宇宙を仰ぐ」を特別に販売させていただけました。

特に大きな説明パネルなども持っていかなかったので、探検の殿堂は「なぜここにいて、冊子を販売しているのかも分からない」謎の団体と化していたにもかからわず、お手に取ってくださる方が多くて大変嬉しかったです。

お買い上げいただいた方、誠にありがとうございました!

分かる


2022年12月13日 Posted by 実はシロクマ派 at 18:12

2022冬の博物館・美術館展覧会ポスターができました

2022冬の博物館・美術館展覧会ポスター


2022年12月・2023年1月・2月の展覧会情報をまとめたポスターが出来ました。

探検の殿堂では、現在『追求の先に…美を拓くものたち展Part10 小宇宙きらめきの世界』と『今西錦司生誕120周年記念△(さんかく)展』を開催中。

今年で最終回を迎える「美を拓くものたち展」では、309もの小作品が一堂に会しています。お越しいただいたら、きっとお気に入りの一枚が見つかるはず。
出展作品の中から、お気に入りをいくつか選んでいただくアンケートも行っております。アンケート参加者には、東近江の愛する会特製のオリジナルクリアファイルをプレゼント!愛する会のメンバーである日本画家・垣見真由美先生による遊彩画がプリントされたファイルです。ぜひご参加ください。  

2022年12月08日 Posted by 実はシロクマ派 at 17:19お知らせ